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『簡體書』近现代日本女性形象研究

書城自編碼: 3700805
分類:簡體書→大陸圖書→社會科學社會學
作者: 陈玲 等
國際書號(ISBN): 9787568073271
出版社: 华中科技大学出版社
出版日期: 2021-12-01

頁數/字數: /
書度/開本: 16开 釘裝: 平装

售價:HK$ 83.0

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編輯推薦:
目前国内外研究日本女性形象的领域主要是文学领域,使用的分析素材也主要为文学作品,分析方法大多还停留在对文本的深度解析之上。这样的研究往往关注的是理想的女性形象,大多从文化层面探讨其形成的原因,因此,得出的结论往往主观意识比较强,片面单一。本研究则将日本女性形象研究与社会性别问题、生命历程理论、行动元模式理论等问题相衔接,在大力挖掘历史资料的同时,注重分析素材的多样性,通过对日本社会中女性形象进行多角度、多层次的解读,来探讨日本的社会性别问题。
內容簡介:
本专著主要由2部分组成,第1部分为近代日本女性形象研究;第2部分为现代日本女性形象研究。第1部分内容分别从近代日本社会女性解放运动家、女性翻译家的生命历程来分析当时社会上实际呈现出来的女性形象,同时通过对近代少女杂志的分析来把握当时主流媒体塑造的女性形象,在此基础上对明治政府倡导的“良妻贤母”形象进行批判性分析。第2部分内容则将分析的焦点放在现代日本社会的女性形象上,分析对象主要包括日本高等教育系统、现代社会小说、热门影视作品,此部分从社会性别角度出发,考察分析现代日本社会中理想的与实际的女性形象。
關於作者:
陈玲,女,博士研究生,硕士生导师,专业方向为社会学,研究方向为家庭社会学、性别社会学、历史社会学,教授课程包括日本国情、日本文化论、日本社会研究、日本政治与外交、日本概况、中级日语Ⅱ、日语会话Ⅰ、日语会话Ⅱ等,曾获得华中科技大学2018~2019学年度课堂教学优质奖;华中科技大学2018~2019学年教师教学竞赛二等奖;多次获得华中科技大学教学质量优秀奖二等奖等教学相关奖项;作为项目负责人先后主持校级教学研究项目与校级教材建设项目。
目錄
序 章 ジェンダーの視点から読み解く女性像 1

第Ⅰ部 近代日本社会の女性像 11

第1章 「良妻賢母」に対する再検討(1)
──女性解放運動家のライフストーリーの分析を通じて 13
1 はじめに 13
2 「良妻賢母」をめぐる先行研究 15
3 分析対象者として選定された女性たちと研究資料 19
4 女性解放運動家のライフストーリーにみる女性像 21
5 本章のまとめ 30
第2章 「良妻賢母」に対する再検討(2)
──女性翻訳家という「高学歴」女性に注目して 34
1 はじめに 34
2 日本の女性像に関する先行研究のレビュー
──近代化という観点から 36
3 近代日本社会の女性翻訳家に関する先行研究 41
4 先行研究の分析と批判的考察 43
5 分析対象となった女性翻訳家の基本情報 45
6 近代日本の女性翻訳家のイメージとライフコース 47
7 分析結果の考察
──「良妻賢母」と「良妻良母」 78
8 本章のまとめ 83
第3章 近代日本における「少女」
──『乙女の港』を中心に 88
1 「少女」へのアプローチ 88
2 『乙女の港』の成立と先行研究 92
3 閉塞的な「夢の世界」とセンチメンタルな少女 93
4 愛し合う少女たち 98
5 本章のまとめ 105

第Ⅱ部 現代日本社会の女性像 109

第4章 日本の高等教育システムにみる女性像
──女子短期大学に焦点を当てて 111
1 はじめに 111
2 先行研究の分析と批判的考察 114
3 短期大学が設立された背景およびその経緯 120
4 女子短期大学の教育システムにみる女性像に関する分析 124
5 理想的な女性像と日本におけるジェンダー文化 138
6 本章のまとめ 141
第5章 『ポトスライムの舟』からみる現代日本の女性像
──ジェンダーの視点からの接近 145
1 はじめに 145
2 津村記久子の生い立ちと文学 146
3 『ポトスライムの舟』について 149
4 『ポトスライムの舟』に関する先行研究 151
5 『ポトスライムの舟』にみる女性像
──公的領域に着目して 153
6 『ポトスライムの舟』にみる女性像
──私的領域に着目して 159
7 「女ぎらい」という伝統とジェンダー 167
8 本章のまとめ 169
第6章 『黒革の手帖』における日本の「悪女」像 171
1 はじめに 171
2 「悪女」に関する先行研究のレビュー 173
3 分析の対象およびその理論的枠組み 179
4 作品のなかの「悪女」像に関する分析 182
5 作品における「悪女」像とその変容 195
6 本章のまとめ 199
終章 日本における女性像の過去と未来 203

参考文献 212
付録1 女子短期大学の基本的情報 224
付録2 女子短期大学の学科設置 226
內容試閱
序章 ジェンダーの視点から読み解く女性像1 はじめに「主婦」?「おくさん」?「良妻賢母」日本社会における女性像といえば、ただちに「主婦」というイメージを思い浮かべる人が少なくないだろう。朝、恭しく家の玄関で「ご主人様」(夫)を見送り、夜になると、ふたたび玄関まで夫を出迎える日本人女性の姿は理想的な妻像として世界中の男性の心をつかんでいる。しかし、落合恵美子(2010)が指摘しているように、女は昔から主婦だったわけではなく、日本の場合、戦後産業構造の転換に伴い、女性が主婦化したのである。さらに、落合によれば、「女性は主婦であるべきだ」、「女性は家事?育児をの仕事にすべきだ」という規範が大衆化したのはちょうど高度成長期のころだったという。このように、長い歴史に視点を置くと、「主婦」というイメージが単にある特定の時期における日本人女性の姿の一形態にすぎないことが明らかである。なぜなら、「主婦」そのものが歴史的な産物だからである。すでに述べたように、日本において、主婦が大衆化して多数派になったのは、第二次世界大戦後の高度成長期である。しかし、落合によれば、大正時代、特に次大戦後には主婦が誕生しており、そのルーツは「新中間層」[1]と呼ばれた人々の「おくさん」にあったという。すなわち、近代社会の分業システムの形成に伴い、職場と家庭が分離され、男性は家から工場へ、女性は夫の留守を守る存在(「おくさん」)となったのである[2]。しかし、このような「おくさん」は中流家庭にしかみられないため、階層性を伴う女性像としてとらえられるべきである。さらに、「おくさん」を正当化し、「主婦」の誕生に深く関わっているのは「良妻賢母」思想だと考えられる。明治維新後、近代的な国家の建設や次世代の育成のため、明治政府が「良妻賢母」を理想的な女性像として掲げ、教育という手段を通じて、それを全国民に浸透させようとした。当時の修身教科書や女性雑誌のなかに「良妻賢母」という女性像がしばしば登場してくることがその裏付けとして考えられる。このように、あるべき女性像が流布されることによって、「良妻賢母」という女性像がステレオタイプ化され、当たり前の女性の生き方または「事実」として語られるようになった。しかしながら、それはあくまでも女性像の理念型にすぎず、必ずしも現実の社会で生きた女性たちの本当の姿を反映しているとはいえない。なぜかといえば、近世を通じて子育ては家長である男性の職分であったことが示しているように、少なくとも明治維新までは女性を人格の指導者に不適任だと蔑視している文化であったことを考えると、子育てや家事に創意工夫する「良妻賢母」という理想的な女性像が当時の人々の反感を買ったはずだと容易に想像できるためである。それでは、上から「良妻賢母」が押し付けられた際、当時の人々はどのように受けとめ、とりわけ女性自身はどのような態度を示したのであろうか。そして良妻賢母思想が大いに宣伝されているなか、いったい女性たちはいかなる人生を歩んだのであろうか。これらの社会的事実を解明しない限り、当時を生きた女性の実際の姿に近づくことは不可能だと思われる。女性像とジェンダー「ジェンダー(gender)」は、「フェミニズムの第二の波」を特徴づけるもっとも重要なキーワードであり、日本では1990年代半ば以降に定着した。「自然的?身体的性差(生物学的性差)」という意味の「セックス(sex)」と対比して、「文化的?社会的性差」という意味で用いられている。また、ジェンダーは、社会的?文化的に構築されるものであり、現実の社会生活のなかで再生産され、法政策や社会規範にも決定的な影響を及ぼす[3]。ジェンダーを再生産する手段として、まず教育(家庭教育と学校教育両方を含む)が挙げられよう。たとえば、近代日本社会における中高等教育の場合、学費もかかるため、よほど余裕のある家庭でなければ、女子よりも男子の進学が優先されることが多く、学校でもジェンダーにより異なる科目が教えられていたなどである。戦後、教育改革によって教育制度上の男女差別は改善されたものの、良妻賢母という女性規範やそのための教育は存続していったため、良妻賢母規範を受容する人びとが増加の一途をたどり、女性の主婦化が一気に進行したものだとみられている[4]。すなわち、規範や理念などの面においても、実態の面においても、近代日本社会と現代日本社会には共通のジェンダー要素が多くみられるということである。なかでも、前述した教育面におけるジェンダー差別(またはジェンダーによる教育の相違)はそもそも国家?社会?世間による男女に対する位置づけの違いに由来するものである。日本の場合、女性に限っていえば、「家を守り、次世代を育成する責任者」と位置づけられた以上、「立身出世」するより、「良妻賢母」になることが望まれることになっていった。このような理念が教育制度および教育内容に盛り込まれることによって、教育上におけるジェンダー差別(またはジェンダーによる教育の相違)が生まれただけでなく、教育という公的手段を通じて、その理念が次世代へと伝えられていく、すなわち再生産されていくことになり、日本社会のジェンダー文化が形成され定着していったのである。言うならば、「良妻賢母」という理想的な女性像は日本社会のジェンダー文化そのものを反映しているのである。このように、女性像とジェンダーの間に深い関わりがあることはいうまでもないだろう。ところで、日本においては、ジェンダー研究に先行して、1970年代末に「フェミニズムの第二の波」とともに、女性やフェミニズムに関する研究が盛んに行われるようになった。なかでも、1980年代後半以降の江原由美子や上野千鶴子らによる精力的なフェミニズム研究や、落合恵美子や山田昌弘らによる「近代家族」論が代表的なものとして挙げられる。その後、1990年代前半から、女性学/フェミニズム研究からジェンダー研究へと移行し、1995年北京会議の「ジェンダー主流化」[5]提言を契機として、ジェンダー研究が人文社会科学に定着したのである[6]。その後、性役割、性別役割分業、特性教育、近代家族といったものがジェンダー研究のキーワードとして盛んに研究されてきた。ところが、ジェンダー主流化が叫ばれているにもかかわらず、日本社会では、性別役割分業が明確で、育児も高齢者介護も主に女性が担う性別役割分業体制をいまなお維持している。こうした状況のなか、「良妻賢母」、「主婦」といった女性像がステレオタイプ化していき、現実の社会のなかの女性たちおよびその生き方に影響を与え続けていくのである。この点からみれば、ジェンダー主流化、そして男女共同参画社会の実現に向けては、いかにしてジェンダー?ステレオタイプから抜け出すかがもっとも重要な課題として浮上してくる。それを解決しない限り、日本の根強い近代家族的家族関係や家族制度から解放されることはないであろう。2 本研究の理論的柱およびその視角?方法本研究の理論的な柱は二つある。一つ目は近代化と家族の変容に関わる、いわゆる「近代家族論」を一つの準拠枠組としたもので、二つ目はジェンダーである。なかでも岩上(2016)が述べているように、ジェンダーとは社会的?心理的性差のことであるが、この性差は歴史的?社会的?文化的に形成されてきたものとみなされている。とりわけ、社会のシステムと結びついた男性役割?女性役割が、近代以降の歩みのなかでどのように規定されてきたのか、また、文化としての男らしさ?女らしさが、そうした役割や意識とどのように関わっているのかといった問いかけの解明に際して、このような社会における男女のあり方を問う視角、すなわちジェンダー?パースペクティブが極めて重要なのではないかと考えている。また、研究の視角としては、ライフコースの視角を取り入れることとする。岩上(2016)が述べているように、近代以降、「主体性」と「選択性」という二つの価値軸を中心に、人びとの生き方と社会のシステムが構築されるようになった。選択性の増大は、一人ひとりが自らの人生への責任を負うことになったという点で、それぞれのライフコースに影響を与えたばかりでなく、男女の関係性のあり方にも大きな変化をもたらしたのである。こうした個人の人生過程を視野に入れた視角、すなわちライフコース?パースペクティブは、個人の生き方を社会との関わりのなかで問う新たな視点を提供している。女性像の研究にライフコースの視角を取り入れることによって得られた分析結果は一時点のものではなく、一生という長いスパンのなかで女性像の全体像を把握したり、女性像の持続?変容を分析したりすることも可能になる。これまでの女性像をめぐる研究は、おもに文学領域を中心に展開されてきた。したがって、近代家族論、ライフコース、ジェンダーといった理論的枠組と分析的枠組みをもちいる本研究は学際的研究としてとらえられ、女性像の研究に新たなアプローチ方法を提供すると期待できよう。また、本研究に用いられる分析資料も多様である。従来の女性像研究では一般的に文学作品を資料として使う傾向がみられた。そうした意味で、多様な研究資料が駆使されている本研究はこれまでの研究と一線を画す存在であるといえよう。本研究で用いられた分析資料には次のようなものがある。伝記などのドキュメント、小説などの文学作品、テレビドラマなどの映像作品、教育に関する公的な資料など。さらに、資料に対する分析方法として、従来のテキスト分析法のほか、行為項モデルという分析の枠組みも取り入れることとする。こうして、新たな理論的枠組と分析的枠組みを導入し、多様な分析資料を駆使することによって、既存研究や統計資料が補足され、女性像の全体像の把握に寄与することにつながると考えられる。3?本書のねらいと構成本研究の目的は、女性像の解明を切り口とし、近現代日本における女性像とジェンダーの実態と変容、その多様性と共通性を示した上で、日本の根強い近代家族的家族関係や家族制度、ジェンダー関係に疑問を投げかけ、ポスト近代的ジェンダーないしポスト近代家族のあり方を模索することにある。なお、女性像といえば、大まかに国や社会から望まれる女性像すなわち女性像の理念型と、現実に生きている(た)女性たちから確認された女性像、すなわち女性像の実態に分けられる。本研究は、近現代日本社会における女性像の理念型に触れつつ、その実態の究明に力を入れることとする。本書の具体的な問題関心は次のとおりである。近代日本社会において、国家に提唱された女性像(たとえば、「良妻賢母」)や、修身教科書および婦人雑誌に描かれたあるべき女性像(たとえば、「モダンガール」、「職業婦人」、「主婦」)などといった理念的なもの以外、現実の社会における女性像、すなわち女性像の実態とはいかなるものだったのか。そして、「良妻賢母」が理想的な女性像として謳われていた近代日本社会では、当時を生きる人々、とりわけ女性たちがそれをいかに受けとめていたのか、はたして男女を対極的存在とみなす男女観を持っていたのか、さらに「男は仕事、女は家庭」という近代的な性別役割分業意識を持っていたのか。また、「良妻賢母」規範を受容する人々が増加し、「主婦」が大衆化したとされる現代日本社会において、その受容のプロセスとはいかなるものであったのか。いわゆる「男女平等」という理念のもと、理想的な女性像が変化をとげたのであろうか。さらに、現代日本社会を生きる女性たちは、良妻賢母規範や関連する価値観のなか、いかなる状況におかれているのであろうか。本書は、前節で述べたような日本社会の女性像をめぐる社会的現実や研究動向の現状にかんがみ、近現代日本社会の女性像を新たな視角から見出そうとする一つの試みである。具体的には、以下の三点を課題として、本書は構成されている。① 近現代日本における女性像を多様な角度から再考すること。② 女性像とジェンダー文化の関連性について検討すること。③ ポスト近代的ジェンダーや家族のあり方を模索すること。本書を構成する二部六本の論文は、これら三つの課題にそれぞれの論者の立場からこたえようとするものである。ここでは、あらかじめ読者に本書の課題についてより具体的なイメージをつかんでいただくために、各章の概要を簡単に紹介しておくこととする。(1)第Ⅰ部 近代日本社会の女性像第1章「『良妻賢母』に対する再検討(1)――女性解放運動家のライフストーリーの分析を通じて」は、近代日本社会を生きた八人の女性解放運動家に関する伝記を分析資料として用い、彼女たちのライフストーリーを整理した上で、誕生?生育(主に家庭教育)、教育(主に学校教育)、労働、恋愛?結婚?離婚?出産といった人生上の主要なライフイベントに注目しつつ、近代日本を生きた彼女たちがつくりだした女性像の実態を解明する。さらに、分析で得られる女性像を「良妻賢母」と照らし合わせながら、「良妻賢母」をめぐる定説に対して再検討をおこなうとともに、近代化のプロセスのなか、日本の女性がいかに時代に抵抗しながらその流れに巻き込まれていったのかを考察する。第2章「『良妻賢母』に対する再検討(2)――女性翻訳家という『高学歴』女性に注目して」は、日本の近代化に貢献し、時代の先端をゆく知識人であったが、これまであまり注目されてこなかった女性翻訳家を研究対象とする。彼女たちの人生が記された伝記というリアリティーあふれる歴史的資料に対するテキスト分析を行うことを通して、近代日本社会の女性像の実態を考察することを試みる。さらに、近代日本という時代の特性、すなわち良妻賢母思想が大いに宣伝されているという特性を考慮に入れつつ、女性翻訳家のようないち早く西洋の思想に薫陶を受け、比較的学歴が高かった女性たちのライフコースおよび彼女たちがもつジェンダー観についても論じている。第3章「近代日本における『少女』――『乙女の港』を中心に」では、研究の対象である「女性」とは、けっして一枚岩なカテゴリーとしてとらえられるものではなく、人種?民族?年齢?階級?セクシュアリティなどさまざまな差異によって構成されている存在だということを念頭に置きながら、妻となり母となる前の「少女期」の問題に注目している。具体的には、昭和期の『少女の友』をとりあげ、雑誌の編集方針を対照しながら、少女小説の『乙女の港』を中心に、テキスト外部から内部へ、個の少女から愛し合う少女表象を明らかにし、少女に投影されるジェンダー規範がいかに語られるのかを考察する。少女雑誌と少女小説を考察することを通して、近代日本における女性像、とりわけ良妻賢母の予備軍である少女の表象を検討する。(2)第Ⅱ部 現代日本社会の女性像第4章「日本の高等教育システムにみる女性像――女子短期大学に焦点を当てて」は、女子短期大学に焦点を当て、ジェンダーの視点から学校側の教育理念および具体的な学科の設置を分析することを通して、日本の高等教育システムに見る女性像を把握した上で、短期大学の卒業生の進路などの調査データに基づき、学校側の教育理念が学生たちに与えた影響に対して考察を行う。ただ、本章の分析の焦点は、戦後日本の高等教育システムにあるため、得られる分析結果はどちらかといえば現代日本社会における女性像の理念型として把握しなければならないことをあらかじめ断っておく。女らしさ、性役割、家庭内の役割などが主な分析タームとして挙げられる。高等教育システムにおける理想的な女性像の構築?再生産と日本のジェンダー文化の形成?定着?再生産との間の関連性についても言及されている。第5章「『ポトスライムの舟』からみる現代日本の女性像――ジェンダーの視点からの接近」は、伝統的なジェンダー秩序に基づき、女性がおかれる「公的領域」と「私的領域」の双方に同時に注目することを通して、現代を生きる女性たちがどのような女性像を示したのかを考察する。具体的にみると、公的領域に関しては、登場人物のなかの六人の女性がもつ職業意識に触れつつ、日本的経営といわれる雇用環境において、彼女たちはどのような状況に直面しているか、そして自分がおかれた状況に対していかなる考えをもっているのかを明らかにすることを通して、日本的経営という文化のなかで形成された女性像を分析する。一方、私的領域に関しては、恋愛?結婚?育児といったライフイベントに焦点をあてながら、現代を生きる彼女たちがつくりだした女性像の実態を解明することを通して、日本型「近代家族」の特徴をあぶりだす。その上で、伝統的なジェンダー秩序が女性のライフコースに与えた影響を考察する。第6章「『黒革の手帖』における日本の『悪女』像」の「悪女」は、日本人が求めてきた伝統的な「良妻賢母」から大きくかけ離れた女性のイメージであるにもかかわらず、多くの時代でさまざまな作品の主人公としてしばしば登場してくるということを踏まえつつ、「清張史上*強」といわれる『黒革の手帖』の主人公である原口元子という「悪女」に焦点を当て、原作ならびに2004年と2017年にドラマ化された同作品を研究資料としながら、それらの作品に描かれた「悪女」像の表象およびその特徴を分析した上で、「悪女」像の時代的な変化を考察することを課題とする。また、研究方法としては、テキスト分析のほか、フランス人構造主義学者グレマス(A.J.Greimas)による「行為項モデル」を用いて分析を進める。注[1]商家を旧中間層と呼ぶのに対し、会社員は教師、官吏などと共に「新中間層」と呼ばれる。彼らは、大都市郊外に新しくひらかれた郊外住宅地に住み、そこからこれまた新しく敷設された市電に乗って職場まで通勤するという、新しい生活様式を創出した(落合?2010)。[2]ただし、当時のこの新中間層のおくさんたちは、今の主婦とまったく同じ暮らしぶりではなかったと落合(2010)は指摘している。というのは、当時の中流家庭には、しばしば「女中」という名の家事使用人が雇われていた。当時の家事の量と水準は、とても主婦一人でこなしきれない、家事使用人の存在を必要不可欠とするものだった。戦前のおくさんと戦後の主婦との違い、その一つは家事使用人を使わなくなったことだが、もう一つ大きな違いがある。それは、日本女性全体のなかに占める割合という量的な問題だ。戦後の主婦というのは、圧倒的な多数派である。[3]岩上(2016)、三成(2015)などを参照。[4]小山(1991)、小山(2009)を参照。[5]大木(2015)によれば、「ジェンダー主流化(gender mainstreaming)」は、1990年代に登場した新しい潮流であり、あらゆる政策、事業計画等にジェンダー平等の視点を組み入れ、*終目標は「ジェンダー平等(gender equality)」の達成にあるという。第4回世界女性会議(1995年)で採択された北京行動綱領においてはじめて明記された。[6]三成(2015)を参照。

 

 

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